「うちの子、お金のことって教えてあげられているかな…」と思ったことはありませんか?
スーパーに行っても、スマホをかざしてピ。
自販機もキャッシュレス。
コンビニもタッチ決済——。
気づけば、財布からお金を出す場面が、
日常からどんどん消えていっています。
「お金は使えば減る」「欲しいものを全部は買えない」——。
こういった感覚って、
実は体験しないと身につかないものなんですよね。
私自身も、息子がはじめてお小遣いを持ってお菓子を買いに行った日のことを覚えています。
100円玉を握りしめて、真剣な顔でお菓子を選んで。
「これにする!でもこれも欲しい……」と葛藤して。
あのときの顔が、何より雄弁に「お金を学んでいる」瞬間でした。
でも、現金に触れる機会がほとんどない今の子どもたちに、
この体験を自然な形でさせてあげることが難しくなっています。
「お金の感覚」は教えるより、体験して初めて身につくもの。だからこそ、絵本の力を借りてみてほしいのです。
なぜ今、幼児期からのお金教育が必要なのか
「まだ小さいのに、お金の話なんて早くない?」
そう思う方もいるかもしれません。
でも、実はそれは逆で、
小さいうちだからこそ、お金の感覚は育てやすいのです。
幼児期は「物事の仕組みへの興味」が爆発的に高まる時期。
「なぜ?」「どうして?」の好奇心が旺盛なこの時期に、
「お金って何?」「なぜ払うの?」という疑問に向き合うことが、
マネーリテラシーの土台になります。
また、幼児期のお金教育は、
難しい計算や節約の話ではなく、
「これを買ったら、あれは買えない」という
選択と結果の体験でじゅうぶんです。
まずは「このおもちゃを買うなら、お菓子10個分の値段だよ」と伝えるだけでいい。
子どもが理解できる言葉で、少しずつ「お金の重さ」を感じてもらうことが大切です。
子どものお金感覚が育ちにくい3つの理由
原因1:キャッシュレス化で「お金が消える瞬間」を見ていない
現金払いのとき、
財布からお金が出て、
おつりが返ってきて、
手元のお金が減る——。
この一連の流れを見ることが、
子どもにとってお金の出入りを体感する大事な機会でした。
でも今は、スマホをかざすだけ。カードをピッとするだけ。
子どもの目線では、「なぜかお菓子がもらえた」にしか見えません。
「目に見えない決済」が当たり前になるほど、お金のリアルは子どもから遠ざかります。
原因2:「欲しいものを全部は買えない」という体験が少ない
「ママ、これ買って」「じゃあこれも」——。
大人が財布を持っている限り、
子どもはお金の限界を実感しにくいもの。
自分のお金を持って、
自分で選んで、
お金が減って、
もう買えなくなる。
この「手持ちの限界」を体験することが、
お金の価値を肌で知る一番の近道です。
「自分のお金を使う体験」は、どんな説明よりも深くお金の感覚を育てます。
原因3:お金の話を「難しいもの」と思いすぎている
「子どもにお金の話をするのは早いかな」
「どうやって教えればいいかわからない」
そう感じて、なんとなく後回しにしてしまっていませんか?
実は、幼児期のお金教育はとてもシンプルで大丈夫。
「これは100円。これは200円。どっちが高い?」
それくらいの会話から始めれば十分です。
難しく考えなくていい。
絵本を一冊読むことが、その入り口になります。
お金の話を「難しい」と思うのは大人だけ。子どもは遊びの中で自然に学べます。
解決方法:まず絵本でお金の「物語」を体験させてあげる
お金教育の入り口として、絵本は最適な教材です。
説明するのではなく、物語として体験させること。
主人公が「何を買おうか」と悩む姿に、子ども自身も一緒に考えます。
「私だったら何にする?」「それを買ったら、こっちは買えないね」——。
この「一緒に考える読み聞かせ」が、
お金の感覚を自然に育てていきます。
絵本は、お金教育の「最初の一歩」として、最も取り組みやすい方法です。
年齢別おすすめお金の絵本2冊
『おかねをつかう!生きるのにかかせないおかねのはなし』
数の概念が少し分かるようになってきた子——
「1より3が多い」がわかるくらいから読み始められる絵本です。
この絵本のユニークなところは、
お金を「にんじん」に置き換えているところ。
主人公のうさぎが手持ちのにんじんを使って
「何が買えるかな?」「これとこれ、どっちにしようかな?」と考えます。
「にんじん3本あれば、このおもちゃが買える」
「おこづかいをたくさん貯めないと、買えないおもちゃもある」——。
抽象的なお金の概念が、
子どもに身近なにんじんを通じてスッと入ってきます。
読みながら「あなただったら何に使う?」と聞いてみてください。
子どもの答えが、その子のお金の価値観の芽生えになります。
うちの子はトミカが好きなので、
「このおもちゃはトミカ〇台分」というところからお金の教育が始まりました。
大好きな仮〇ライダーのおもちゃは少なくともトミカ10台分。
「それは高いね!!」
と、少なくとも「高い」感は伝わっているようです。
あなたのお子さまも、ぜひお子さまの好きなもので例えてみてください。
「お金」をお子さまの好きなものに変えた瞬間、子どもはお金の仕組みをリアルに感じ始めます。
👇 ![]()
おかねをつかう! 生きるのにかかせないお金のはなし [ シンダーズ・マクレオド ]
『100円たんけん』
こちらは年中〜年長さん向け。
100円を持って町に探検に出かけ、
「100円で何が買えるか」を発見していくお話です。
ひとつ正直にお伝えすると、
物価高の今、絵本の中の価格と実際の値段が少しずれていることがあります。
でも、それでいいんです。
「絵本では100円で買えてたのに、今は買えないね。なんでだろう?」
この会話自体が、立派なお金の学びになります。
「物の値段は変わるんだ」という気づきは、
大人でも意外と知らない経済の感覚の入り口です。
そして何より、この絵本を読んだあとに
実際に100円を持って近所のお店や駄菓子屋さんへ行く体験が最高です。
自分のお金で、自分で選んで、自分で払う。
この体験の価値は、絵本の何倍もあります。
100円で買える最高のお金教育は、100円を持ってお店に行くことです。
まとめ:キャッシュレス時代だからこそ、意識的にお金の体験を
スマホ一つで何でも買えてしまう時代。
「お金を使う」という行為がどんどん見えなくなっていく中で、
子どもにお金の感覚を育てることは、
今まで以上に意識的に取り組む必要があります。
難しく考えなくて大丈夫です。
まずは絵本を一冊読んで、「あなただったら何に使う?」と聞いてみるだけ。
それだけで、お金の話が親子の会話に自然に入ってきます。
そして少しずつ、少額のお金を持たせてお菓子を選ばせてみる。
自分で払って、お金が減る体験をさせてみる。
その積み重ねが、将来お金と上手に付き合える子どもの土台になります。
絵本で「知る」、体験で「感じる」。この両輪でお金教育を始めてみましょう。


コメント